ご相談・ご依頼のきっかけ
マンションの一室のオーナーが管理費等を多額に滞納していましたが、当該区分建物には抵当権の付いたこれまた多額の債権者(金融機関)がおり、その債権額は区分建物の査定金額を大きく上回っていました。このような場合、通常当該区分建物を売却してもその売却代金は全て金融機関に入ることになり、管理組合はその配分を受けることはできません。
管理組合の理事様がどうにか滞納管理費等を一部でも回収できないかとご相談にいらっしゃいました。弁護士小川は、金融機関との交渉段階より受任しました。
事件概要
滞納管理費等は法律上問題の区分建物の新オーナーにも承継されるため、買い手がつかないという予測から金融機関は当該区分建物の競売に踏み切ることもできず、受任時点で数年間以上事態が膠着していました。
結果
弁護士小川が金融機関との交渉を開始したことがきっかけとなり、金融機関が重い腰を上げてまず抵当権付き債権をサービサー(債権回収会社)に譲渡しました。すると、このサービサーが問題の区分建物の新オーナー候補を探してきてくれました。
弁護士小川は、新オーナー候補に対して滞納管理費等の支払いを一部免除すること、そして一部はきちんと支払っていただくことを約束することで、無事新オーナー候補との区分建物の売買契約に漕ぎ着けることができました。
これにより、当方依頼者の管理組合様は、本来回収できないと思われていた滞納管理費等の一部を回収することに成功しました。
解決のポイント
マンションの区分建物を新オーナーに売却する際、滞納管理費等はそのまま新オーナーに引き継がれるため、そのままでは買い手がつかず売却がうまくいかないことが多いものです。本件もこのようなケースの一つでしたが、弁護士小川が交渉して新オーナー候補に対して滞納管理費等の支払いを一部免除すること、そして一部はきちんと支払っていただくことを約束できたことがブレークスルーとなりました。
交渉受任から事件解決までの期間
約2年半