A 宅建業者は、宅建業法上「取引の判断に重要な影響を及ぼすこととなる重要な事項」について取引の相手方に説明することが義務づけられています。この説明義務のある重要事項は、法令に基づく説明事項ですので、個人情報保護法違反の問題は生じえません。
本件が重要事項にあたり説明義務が生ずるどうかは、事案のこれまでの経緯、迷惑行為の内容・程度、売り主や買い主が今回の売買に至った経緯などの事実関係を総合的に判断する必要があります。
たとえば、その迷惑行為の存在が売り主の売却理由であったり、既に管理組合の総会等でも議題として取り上げられた経緯があるなどの事実がある場合は、媒介業者に重要事項として説明義務が生じると考えられます。